【獣医師が解説】犬の涙やけの原因と対処法|さいたま市大宮区のパスカル動物病院
埼玉県さいたま市大宮区、北区、見沼区、中央区、浦和区、西区の皆様こんにちは。
さいたま市大宮区のパスカル動物病院です。
「目の下の毛が茶色くなってきた…」
「毎日拭いてもすぐに汚れる」
こうした症状でお悩みの飼い主様から、当院にも多くのご相談があります。
この記事では、犬の涙やけの原因・おうちでできるケア・病院を受診すべきサインについて、獣医師の視点からわかりやすく解説します。
■ 涙やけとは?どんな症状?
涙やけとは、目の下に涙があふれ続けて毛が濡れ、変色してしまう状態のことです。
特に白っぽい毛の犬種では、目の下が赤茶色やこげ茶色に変色しやすく、見た目にも気になります。
■ 涙やけの主な原因
1. 涙の量が多い(過剰な分泌)
風やホコリ、花粉、ドライアイ、軽度の刺激などで、涙が増えることがあります。
2. 涙の通り道が詰まっている
通常、涙は鼻へ抜ける構造になっていますが、涙管が詰まっていたり細かったりすると、目の外にあふれてしまいます。先天的に涙管が狭い犬種(マルチーズ・シーズー・トイプードルなど)では特に多く見られます。
3. 目の病気
結膜炎、角膜炎、逆さまつげ(眼瞼内反)、目に異物が入っているなどの病気があると、涙が増えたり目が赤くなったりします。
4. 顔の構造によるもの
短頭種(シーズー・ペキニーズ・フレンチブルドッグなど)では、鼻が短く涙が流れにくい構造のため、慢性的に涙やけを起こしやすい傾向があります。
■ ご家庭でできる涙やけケア
涙やけの原因によっては、おうちでのケアで改善できるケースもあります。
・清潔なガーゼやコットンで1日1~2回やさしく拭く
・ペット用の涙やけ専用ローションを使う
・毛が目に入っている場合はトリミングでカット
・食事を見直す(添加物の少ないフードへの切り替え)
・ストレス・環境を整える(急な変化や騒音などを避ける)
※強くこすったり、頻繁に拭きすぎるのは逆効果になることもあります。やさしくケアしましょう。
■ 動物病院を受診すべきサイン
以下のような場合は、病気が隠れている可能性があるため、早めにご相談ください。
・目が赤い、目やにが黄色や緑色っぽい
・拭いてもすぐに涙があふれる
・目の周りがかゆそうでかいてしまう
・皮膚がただれてきた
・涙やけの片側だけがひどい
涙やけだけを見ていても、目の内部の異常には気づけないことがあります。
目のトラブルは早めの診察が大切です。
■ まとめ|涙やけは体からのサインかもしれません
犬の涙やけや毛の変色は、ただの汚れではなく、身体の異常を知らせるサインであることもあります。
清潔に保つことも大切ですが、それ以上に「なぜ涙が出続けているのか」を把握することが根本改善への近道です。
気になる症状がある方は、お気軽にパスカル動物病院(さいたま市大宮区)までご相談ください。
一緒に原因を探り、ワンちゃんが快適に過ごせるようお手伝いさせていただきます。