【猫の腎臓病】症状・原因・検査・治療・ご自宅でできるケア|さいたま市大宮区のパスカル動物病院

埼玉県さいたま市大宮区、北区、見沼区、中央区、浦和区、西区の皆様こんにちは。さいたま市大宮区のパスカル動物病院です。

猫にとって腎臓病は非常に身近で、高齢猫の死因の上位にあげられる病気です。
「最近よく水を飲む」「トイレの回数が増えた」「なんとなく元気がない」

そんな変化、実は腎臓病のサインかもしれません。

今回は、猫の腎臓病について、症状・原因・検査・治療・ご自宅でできるケアまで分かりやすく解説します。

 

猫の腎臓病とは?

猫の腎臓病(慢性腎臓病・CKD)は、腎機能が徐々に低下していく進行性の病気です。

一度機能が失われた腎臓は基本的に元に戻ることはありません。

主に見られる腎臓病の種類

  • 慢性腎臓病(CKD):高齢猫に多い。進行はゆっくりだが治癒は難しい。
  • 急性腎障害(AKI):急激に腎機能が低下する。中毒や感染、脱水などが原因。

こんな症状は要注意|猫の腎臓病のサイン

  • 水をたくさん飲む
  • 尿の量が増える(または逆に減る)
  • 食欲が落ちる
  • 体重が減ってきた
  • 毛づやが悪くなった
  • 嘔吐・口臭がある
  • ぼんやりする時間が増えた

「年齢のせいかな」と思わず、早めの受診が大切です。

 

腎臓病の原因

  • 加齢(老化による腎臓の機能低下)
  • 脱水
  • ウイルス(猫エイズ・猫白血病など)
  • 中毒(ユリ科の植物、薬物など)
  • 慢性炎症や結石、腫瘍など

当院での検査と診断

当院では以下の検査を通じて、腎臓病の早期発見に努めています。

  • 血液検査(BUN・クレアチニン・SDMA)
  • 尿検査(たんぱく・比重・UPCなど)
  • 超音波検査・レントゲン検査

特に最近は、SDMAという早期腎機能マーカーの普及により、より早い段階での診断が可能になっています。

 

治療とケアの方法

腎臓病は完治を目指すというより「進行を抑える」病気です。状態に応じて、以下のような治療を組み合わせて行います。

  • 食事療法(腎臓サポート食の導入)
  • 脱水予防の点滴治療(皮下補液など)
  • リンのコントロール
  • 血圧・貧血の管理
  • 定期的な検査と経過観察

ご家庭でできること

  • 腎臓サポートフードへの切り替え
  • 新鮮な水を複数箇所に設置
  • ストレスの少ない生活環境づくり
  • サプリメントの活用(当院でご紹介できます)

よくある質問(Q&A)

  • 腎臓病は何歳くらいから気をつければよいですか?

一般的には7歳を過ぎた頃から意識し始めることをおすすめします。

  • 猫の腎臓病は治りますか?

完全な治癒は難しいですが、早期に発見し、ケアを継続することで寿命を大きく延ばすことが可能です。

  • 治療費はどのくらいかかりますか?

検査:3,000円〜10,000円程度
食事・薬・点滴:月あたり5,000〜20,000円前後が目安です(症状や治療内容により異なります)。

 

まとめ|腎臓病と上手に付き合っていくために

猫の腎臓病は「早期発見・継続的なケア」が何よりも大切です。
当院では飼い主様と一緒に、猫ちゃんにとって最適な治療と生活管理を考えてまいります。