整形外科

こんな症状はありませんか

  • ケンケンする、足を引きずる
  • 手足を触られるのを嫌がる
  • 突然「キャン!」と鳴く
  • 動作が遅い

上記の症状に心当たりがある場合は、愛犬・愛猫が整形疾患系(例:骨折など)の疾患にかかっている可能性がございます。

整形疾患系の病気について

ワンちゃんの場合は、
よくある疾患として、膝蓋骨脱臼、骨折があります

膝蓋骨脱臼

 膝蓋骨とは一般的に「膝のお皿」と呼ばれる部分の事です。
膝蓋骨脱臼とは、この膝のお皿が正常な位置から外れている状態のことをいいます。内側に向かって外れるのが「内方脱臼」、外側に向かって外れるのが「外方脱臼」と言い、特に多いのが内方脱臼です。
膝蓋骨脱臼の85%が先天性で生まれつきと言われており、トイプードルやポメラニアン、ヨークシャーテリア、チワワなど小型犬に多く見られるのも特徴です。
進行すると骨格が変形し、さらに脱臼を助長します。

膝蓋骨脱臼は4つのグレードに分けて診断します。

グレードⅠ

膝蓋骨は通常は滑車溝に収まっているが、指で押せば脱臼し、離せば元の位置に戻る状態。外れることはたまにですが、脱臼した時に痛がったり、足を挙げることがあります。

グレードⅡ

日常生活を送っている中で自然と外れたり、元に戻ったりを繰り返していることが多いです。
無症状~重度の跛行まで様々な症状が出ることが多いです。

グレードⅢ

膝蓋骨は常に脱臼している状態。用手により一時的に元の位置に戻すことができます。
跛行が顕著となり、足が伸びない、骨格の変形が見られます。

グレードⅣ

膝蓋骨は常に脱臼し、用手による整復も不可能な状態。大腿骨や脛骨の変形もさらに重度となり、うずくまった姿勢で歩行するか、前肢に体重をのせ足を引きずるように歩きます。

痛みや跛行のある動物は手術適応になります。
また、痛みや跛行がなくても、日常生活内における予防はとても重要です。
床を滑りにくくする、パッドの毛が長い場合には定期的に刈ってあげる、ジャンプなど膝に負担がかかる動きの制限。肥満は関節にとっても大敵となりますので食事の管理も重要です。

骨折

 近年では、小型犬の橈尺骨骨折(前足の骨折)の発生件数は増加傾向にあります。
“ちょっとした段差(ソファやテーブル)から飛び降りた”、“扉に挟んだ”、などなど。ちょっとしたことで簡単に骨は折れてしまいます。
ギプスなどの外固定のみで治療すると癒合不全に陥るケースもあります。なので骨折は多くの場合整復手術が必要になります。
骨折の手術方法は症例によって異なりますがプレート固定法や創外固定法が主になります。

ネコちゃんの場合は、
よくある疾患として、骨軟骨異形成症があります

骨軟骨異形成症

 スコティッシュフォールド(耳折れ)やペルシャ(鼻ペチャ)などの猫種は骨軟骨異形成症という遺伝性疾患を持っています。
スコティッシュフォールドの可愛く垂れた耳は、耳の軟骨の形成異常によるものです。これと同じような異常が他の場所の骨や軟骨に見られます。四肢の関節やしっぽに多く現れます。

症状として、歩き方がおかしい、抱っこや足を触られるのを嫌がる(怒る)お尻で座る(所謂“スコ座り”)等が挙げられます。
遺伝性疾患ですので根治は難しく、日々の生活を気を付けていただく必要があります。段差を作らない、フローリングなど滑りやすいところへ行かせない、激しい運動をさせないなどです。
痛みが顕著に出てきた場合は痛み止めのお薬なども使用します。また、骨軟骨異形成は関節炎なども起こりますので、定期的なレントゲン検査をお勧めします。

当院の治療の流れ

診療の流れ

当院では術前にしっかりと問診と身体検査を行い、飼い主様の不安と疑問が解消できてからの処置となります。少しでも不安や疑問がある場合は何でも聞いて下さい。
解決できるまで何度でも説明します!

1.初めての来院時

 まずはしっかりと問診と一般身体検査だけでなくその他の検査も行い、身体の状態を把握します。

2.検査

血液検査、レントゲン検査、超音波検査、細胞診等(症状によって検査内容は異なります)を行い状態の把握をします。

その際どのような検査を行う必要があるのかなど事前にしっかりご説明させていただいた上で行います。

3.治療方針の相談

検査結果をふまえて、今後の治療方針を相談していきます。

内科的治療の場合はどのようなお薬を何日間飲んで頂く必要があるのかご説明いたします。手術の場合は麻酔の話などもしっかり行った上で日程などを決める流れになります。

4.会計

診察が終わりましたら、受付にてお会計をします。準備が整いましたら順番にお呼びしますので、待合室でお待ちください。

お会計の際、診察券をお返しします。

お薬がある場合はこの時に説明させていただきます。また、次回予約が必要な場合は、次回の予約をお聞きします。