【獣医師が解説】犬の皮膚に付着する黒いカスの正体は?原因と対処法|さいたま市大宮区のパスカル動物病院
【獣医師が解説】犬の皮膚に付着する黒いカスの正体は?原因と対処法|さいたま市大宮区のパスカル動物病院
皆様、こんにちは。
さいたま市大宮区のパスカル動物病院です。
今回は犬の皮膚に付着する黒いカスの正体について解説いたします。
愛犬の皮膚に黒いカスが付着していたら不安になりますよね。
普段のブラッシングでは気付かなかったけれど、もしかしたら何かの病気なのでは?と心配されることでしょう。
今回はそんな犬の皮膚から黒いカスが出るときの原因や対処法を詳しく解説します。
犬の皮膚の黒いカスの原因
犬の皮膚に黒いカスが認められた場合は、主に次の3つが原因として考えられます。
ノミに寄生されている
黒いカスが被毛の付け根あたりに見られる場合は、ノミに寄生されている可能性が高いです。
その事実は、黒いカスをティッシュに乗せて水を数滴垂らすことで確認できます。もしそれがノミの糞であれば、ティッシュペーパーが赤く染まります。
誰でも簡単にできる検査方法なので、皆さんもお試しください。
皮膚に汚れが付いている
黒いカスが単なる汚れである可能性もあります。毛穴に詰まった皮脂などが酸化し、黒いポツポツとして見えることがあります。
こうした汚れは皮脂が含まれるため、ノミの糞のように容易には取れません。
また、上述の方法で検査してもティッシュが赤く染まることはありません。
原因が特定できない場合は当院までご相談ください。
メラニン色素の沈着
犬の皮膚に点在する黒い汚れがメラニン色素の沈着であることもあります。
犬も人と同じく日光を浴びることで日焼けし、色素沈着が生じます。
これはシミであり、取り除くことはできません。
犬の皮膚の黒いカスの対処法
犬の皮膚の黒いカスの対処法は、原因によって異なります。
ノミの寄生が原因の場合
ノミの糞である場合は、適切な駆除が必要です。
自宅でできることは、ブラッシングやノミ取りシャンプーの使用、テープでの捕獲などですが、卵には効果がありません。
卵や幼虫には、動物病院で処方される駆除薬を使用します。
放置すると皮膚炎や貧血を引き起こし、人にも吸血することがあるため注意が必要です。
皮膚の汚れが原因の場合
皮脂などの汚れの場合は、自宅でのシャンプーと病院でのプロケアがおすすめです。
特に「マイクロバブル」などで効率的に汚れを落とします。
無理に落とそうとすると炎症を招くことがあるため、専門家に相談しましょう。
色素沈着が原因の場合
色素沈着の場合、背景にホルモン異常や慢性皮膚炎があることもあります。
単なる日焼けの可能性もありますが、不安があれば診察を受けましょう。
まずは獣医師による診察を受けましょう
犬の皮膚から黒いカスが出る場合、原因はさまざまです。
自己判断せず、獣医師の診断を受けることをおすすめします。
病気でなかった場合も、ホームケアの方法を学べますし、病気なら早期治療が可能です。
当院では精密検査の上、最善の対処法をご提案いたします。